スウェーデン中部に「ダーラナ」と呼ばれる地方があります。可愛い赤いお家が湖や緑に映えるダーラナ地方の美しい風景はスウェーデン人にとって憧れであり、“心の故郷”とも言われます。
ダーラナの中心となるのが「シリアン湖」。他にもいくつもの湖があり、「スウェーデンの湖水地方」とも呼べる風光明媚な景色が広がります。現在では一年を通して人々が集まるリゾート地となっていますが、特におすすめなのは一年で最も日の長い日夏至の季節。北欧の神話から生まれた夏至を祝う夏至祭が行われるからです。北欧ではどの国でも夏至祭が行われますが、特にスウェーデンでは盛大にこの日を祝います。町の中心の広場に高さ10メートルほどの柱「メイポール」を立て、このメイポールを囲んで踊りや歌を歌いながら短い夏を祝います。ダーラナ地方の夏至祭は、町ごとに異なる伝統的な美しい民族衣装を見ることができるため、スウェーデンの人々にも特に人気があります。今回訪れたダーラナの村ではどの村でも今年の夏至祭に立てられたメイポールが立っていました。広場にカラフルな民族衣装を身につけて踊り祝う光景は、旅の印象をひときわ輝かせてくれることでしょう。
ダーラナ地方の小さい村には、必ずと言っていいほど民芸品店があります。中でもレクサンドの手工芸品店は最も古い歴史を持ち、歴史は1904年まで遡ります。ダーラナ地方の民芸品の販売の他、民族衣装のコレクションも展示されているので、手工芸に興味のある方にはとてもおすすめの場所です。スウェーデンではどこでも売られている木彫りの馬の人形も、実はこのダーラナ地方で生まれたもの。「ダーラヘスト(ダーラナ馬)」と呼ばれ、幸せを呼ぶ馬として人気で、ダーラナ地方の民芸品店や土産店では必ず見ることができます。
可愛らしい赤いお家の窓は、家ごとに装飾が施されたり、人形が飾ってあったり、まるでおとぎの国のよう。散歩をしているだけでとても楽しくなってしまいます。美しい自然がほとんど手付かずに残り、食事も地産地消を基本にしたメニューが中心です。スウェーデンの心の故郷は、訪れる人々を優しく迎えてくれます。
“バラと廃墟の町” ゴットランド島へ
今回は、日本旅行業協会(JATA)が選ぶ「ヨーロッパの美しい村30選」のひとつ、バルト海に浮かぶスウェーデンのゴットランド島も訪れました。ストックホルム空港から飛行機でわずか30分。古くはハンザ同盟の拠点として栄えた美しい島です。中心の街ヴィスビーの旧市街は城壁で囲まれ、中世の面影が色濃く残っています。最近ではおしゃれなレストランやカフェ、ショップも増えて、散策をするのも楽しい街です。
ヴィスビーでは、秋までバラの花が街のあちこちに咲いています。バラの咲く小径を歩きながら少し疲れたら、カフェで「フィーカ」はいかがでしょうか。「フィーカ」とは、スウェーデン語で「コーヒーを飲む、休憩をする」という意味。スウェーデンのコーヒーの消費量は多く、カフェでは美味しいコーヒーとケーキを楽しむことができます。
夏には町中に中世の衣装を身につけた人々が溢れる「中世祭り」も行われます。お祭りの期間中は、まるで中世の時代にタイムスリップしたような雰囲気を味わうことができます。
魅力的な夏のダーラナ地方とゴットランド島の見どころをたっぷり入れたツアーを企画しました。
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